2019-2020年POGクラシック超有力馬の次走・近況まとめ
【2019年8月8日最終更新】
春競馬が終わったと思えばいつの間にか夏競馬も折り返し地点まできています。
四季や季節の変化を競馬のレースで感じる競馬ファンは私以外にも絶対いらっしゃいますよね。笑
特にPOGを楽しんでいる競馬ファンはそれが顕著に現れるのではないでしょうか。
6月にはじまった新馬戦から既に2ヶ月が過ぎ、重賞馬や2勝馬もでてきております。
ここでは今年デビューした新馬の中からクラシックの有力候補をピックアップし、その近況や次走報などをまとめていきます。
- リアアメリア(牝)【2019年6月1日阪神デビュー】
- サリオス(牡)【2019年6月2日東京デビュー】
- モーベット(牝)【2019年6月2日東京デビュー】
- ワーケア(牡)【2019年6月9日東京デビュー】
- ゴルコンダ(牡)【2019年6月9日東京デビュー】
- ラインベック(牡)【2019年6月29日中京デビュー】
- マイラプソディ(牡)【2019年7月7日中京デビュー】
- ウーマンズハート(牝)【2019年8月3日新潟デビュー】
- まだまだ先が読めない2020年クラシックの行方!
リアアメリア(牝)【2019年6月1日阪神デビュー】
父ディープインパクト 母リアアントニア
デビュー前の評価で昨年のダノンファンタジーを超えるとの噂が流れたリアアメリア。
デビューが阪神1600mの新馬戦開幕週であったことから、多くのペーパーオーナーが指名しています。
新馬戦では出遅れた川田騎手が常に持ったままで後続を7馬身千切る圧巻のパフォーマンスを披露、一躍牝馬クラシックの主役候補として名をあげました。
2着以下の馬も順当に勝ち上がっていることから、2歳牝馬路線でも中心になっていくことは間違い無しです。
次走は東京1600mで開催されるGⅢアルテミスSが予定されています。
リスグラシューやラッキーライラックなど過去の勝ち馬はクラシックの中心として活躍しているだけに、ここもあっさりとクリアしてほしいです。
サリオス(牡)【2019年6月2日東京デビュー】
父ハーツクライ 母サロミナ
ステルヴィオやグランアレグリアなどの実力馬を毎年輩出している安田記念当日の東京1600m新馬戦。
今年はノーザンファーム生産の藤澤厩舎の評判馬アブソルティスモに堀厩舎が同じくノーザンファーム生産のサリオスをぶつけるという非常に珍しい構図になりましたが、蓋を開けて見ると33.1という異次元の上がりで後続を突き放したサリオスが圧巻のレースぶりで勝利しました。
サリオスの次走は同じく東京1600mで開催されるGⅢサウジアラビアRCとなっています。
昨年はグランアレグリア、一昨年はダノンプレミアムと後のG1馬が勝利しているレースであるだけに、サリオスのパフォーマンスも非常に楽しみです。
ダノンプレミアムなど、これまでの勝ち馬はその先のローテーションとして朝日杯FSを選んでいますが、クラシックを見据えると仮定した堀厩舎のこの先のレース選びにも注目したいです。
モーベット(牝)【2019年6月2日東京デビュー】
父オルフェーヴル 母アイムユアーズ
サリオスが勝利した直後のレースでこれまた破格のパフォーマンスを見せつけたモーベット。
今年のオルフェーヴル産駒の中ではデビュー前から非常に評価が高く、それに違わぬ実力を見せつけた勝利でした。
成長する毎に気性面で難しいことを見せてくるオルフェーヴル産駒であるだけに今後成長とレース選びが気になる一頭です。
次走は夏競馬を使うことが既に発表されており、新潟1600mで開催されるGⅢ新潟2歳Sを予定しています。
牝馬では2014年に桜花賞を制覇したハープスターが異次元の末脚を発揮したレースとしても印象深く、桜花賞を目指したローテーションであることはほぼ明確です。
同じシルクホースクラブのリアアメリアとはG1までは直接対決することはおそらくないため無敗での2歳G1決戦も非常に楽しみです。
ワーケア(牡)【2019年6月9日東京デビュー】
父ハーツクライ 母チェリーコレクト
評判馬の多いハーツクライ産駒の中でもハイレベルな新馬戦を勝ち上がったワーケア。
後述するゴルコンダだけでなく、新馬戦で2着になったウインカーネリアンは続く未勝利戦ですぐに勝ち上がっており、これらを外からあっさりと差し切った本馬もクラシック有力候補の一角です。
新馬戦では東京の1800mを使っていることから牡馬クラシックを見据えたローテが組まれることは明確で、次走もルメール騎手で東京1800mのアイビーSと発表されています。
ここまで紹介してきた馬はすべてノーザンファームの生産馬ですが、現時点で次戦の鞍上がルメール騎手と発表されている馬はおらず、本馬に対するノーザンファーム側の期待も伺えます。
ノーザンファームのファーストジョッキーであるルメール騎手に大舞台で選択してもらえる馬になれるかという点も近年のPOGでは非常に大切なポイントです。
ゴルコンダ(牡)【2019年6月9日東京デビュー】
父ヴィクトワールピサ 母ゴレラ
ワーケアに新馬戦で負けたものの、7月27日に札幌1800mで開催された未勝利戦を2歳レコードタイムで勝ち上がりました。
当日は札幌競馬の開幕週ということもあり、速い時計が出やすい馬場ではありましたが、逃げたままルメール騎手がほとんど仕掛けることなく後続に2秒近く差をつける圧巻のレースを披露。
デビュー戦に比べると馬体重も-16キロとなっており、前走が万全の状態ではなかったと仮定すれば、そのパフォーマンスはワーケアにも劣らないでしょう。
次走は札幌1800mのGⅢ札幌2歳Sと発表されており、ここを連勝するようであれば一躍クラシック候補の一頭として注目を集めそうです。
ラインベック(牡)【2019年6月29日中京デビュー】
2019/07/20 中京9R 中京2歳S(OP)【ラインベック】
父ディープインパクト 母アパパネ
3冠馬同士の配合に母父はキングカメハメハ。
これがすべて同じオーナーの馬であることが金子真人氏の凄まじいところです。笑
金子真人オーナーの結晶として、毎年POGで人気のディープとアパパネの3冠配合。
全兄弟よりも気性が大人しく、厩舎がクラシックでの実績が高い友道厩舎であることからラインベックは例年以上に人気を集めています。
アドマイヤマーズやワグネリアンなど近年の友道厩舎では有力馬が中京開催で下ろされることが多く、本馬も6月29日の中京1600mで新馬戦を快勝。
そのまま在厩調整し、中京2歳Sで既に2勝目を飾っています。
比較的メンバーの集まりにくいレースであるため、レースレベルには疑問が残るものの気性的な難しさを見せることはなく、優等生な走りを見せてることから今後も注目を集めていくことになりそうです。
友道調教師からは距離は伸ばしていく方向で進めていきたいという話がでており次走は東京1800mで開催されるGⅢ東スポ杯2歳Sが予定されています。
マイラプソディ(牡)【2019年7月7日中京デビュー】
父ハーツクライ 母テディーズプロミス
武豊騎手と凱旋門賞を勝つことを夢見て中央馬主になったキーファーズ所有のハーツクライ産駒です。
キーファーズの高額落札馬は未だにクラシックで活躍した馬がおらず、POG界隈では取捨が難しいと毎シーズン頭を悩ませている方も多いです。
本馬はノーザンファームの生産馬というだけでなく、キーファーズでは珍しい庭先取引であること、これまであまり所縁のない友道厩舎が管理するなど、良い意味で気になる点も多く個人的にも期待していた馬でした。
中京2000mで開催されたデビュー戦では前残りの展開を後方から進め、直線では古馬を思わせる豪快な差し脚を披露し、その力の片鱗を見せつけました。
3着馬のブルーミングスカイが次走を7馬身差で完勝しており、レースレベルも非常にハイレベルであったことが証明されました。
次走は2年前に同新馬戦を勝ち、後にダービー馬になったワグネリアンと同じ阪神1800mの野路菊Sを予定しています。
勝ち上がることになればこちらもワグネリアンと同じ東スポ杯2歳Sを目指すことになりそうですが、同厩のラインベックとの使い分けも気になります。
ウーマンズハート(牝)【2019年8月3日新潟デビュー】
父ハーツクライ 母レディオブパーシャ
2019/8/3 新潟5R メイクデビュー2歳新馬「ウーマンズハート」剛脚で差し切り!
ダーレージャパンファームの生産したハーツクライ産駒。
新馬戦の新潟1600mではラスト3Fを32.0という驚異の上がりを披露し3馬身差の完勝。
32.0という上がりは歴代の2歳馬の中では最速となっています。
最後の直線ではヨレるなど、まだまだ遊んで走っている印象もあり順調に進めば、牝馬クラシックの台風の目にもなり得る一頭です。
次走は同じく新潟1600mの新潟2歳Sが予定されていますが、レース間隔がやや短くなってしまいます。
新潟2歳Sにはノーザンファームの有力馬の一頭であるモーベットも出走予定であるため、ここで一度リフレッシュし秋からの再始動も考えられます。
非社台系でG1を狙える素質がある一頭なだけにレース選びも慎重に行ってほしいです。
まだまだ先が読めない2020年クラシックの行方!
本記事を執筆した8月3日段階では、ハーツクライ産駒を中心に7頭の馬をピックアップしました。
昨年のクラシックの主要タイトルのほとんどを獲得したディープインパクト産駒の有力馬が少ないだけに、秋以降にデビューする馬たちにもまだまだ注目する必要がありそうです。
また残念ながら紹介することができませんでしたが、6月22日に東京1800mでデビューしたグランアレグリアの全弟ブルトガングはクラシックの舞台にいく前に、この世を去ることになりました。
無事であればクラシック有力候補の一頭であっただけに、非常に残念です。
ブルトガングの無念を晴らすためにもディープインパクト産駒には例年以上に頑張ってもらいたいです。
今回は文字数の関係で紹介することができませんでしたが、クラシックを目指す逸材はまだまだたくさんいます。
皆さんの注目する2歳馬がいればぜひコメントをいただければ幸いです。